重松清のとんび

【子育てパパにお勧め】父子愛を描いた小説

ペダルの向こうへ/池永陽

交通事故で母と自分の片足を失った主人公。その母親の遺骨を故郷に散骨するために、父親と二人で自転車の長旅へ出発する。

シチュエーションは最高だ。父親と息子の絆を描く小説。これぞ私が読みたかった物語。って思って読んでた。父と息子の絆に焦点を当てるよりも、それぞれの恋愛に重点が置かれていた。

そういうのが好きな方にはオススメ。子供へ恋愛の深さを教えたい方には良いかも。

私は恋愛に興味がないから小説に入り込めなかった。セリフが古臭いのも気になる。

物語のシチュエーションは素晴らしいんだけどね。こういう親子の冒険的な内容の小説は他にないものか…

僕の明日を照らして/瀬尾まいこ

僕の明日を照らして

中2の隼太に新しい父が出来た。優しい父はしかしDVする父でもあった。この家族を失いたくない! 隼太の闘いと成長の日々を描く。

筑摩書房HP

感想

この作品を読み進める上で、血の繋がりがない父子という設定のおかげで、親と子の姿を客観的に捉えることができた。自分の父親としての姿もだし、成長していく息子の頭の中だったり、それに置き去りにされる母親の虚しさも含めて。

父親としての姿

この父親は義理の息子に対し暴力を振るってしまう。そして、後悔して落ち込む。普段は優しいし、息子との距離を縮めるために一生懸命だ。良好な父子関係を築くためにオーバーペースで走ってしまった。その結果がDVだ。

このシチュエーションも私の中でハッキリと理解できる。自分も同じだった。息子たちに対し暴力こそ振るっていないが、頭の中のイメージでは何度も投げ飛ばし、殴りつけた。完全にオーバーペースで走りすぎたからだった。男は、父親になるためにコツコツと努力していかなければならない。ましてや、理想の父親になることはメチャクチャ難しい。結局は、地道な努力を続けていくしかないんだ。一つ一つ、小さなハードルをたくさん超えていくことでしか成長はできない。

どんな父親でも、躓いて転んで怪我をしてから、それに気付くんだと思う。

成長していく息子の頭の中

ある問題に対し、思春期の子はそれを抱えこんでしまう。やっぱり中2あたりでくる。小さい子供のように、泣いたり怒ったり暴れたりして周りへアピールしない。

問題を抱え込み、自分の力で解決していく過程は、一人前の大人になる上で必要だ。それを理解した上で、思春期の子の考えを読み進めると胸が痛くなる。我が息子たちも同じ苦悩が訪れる、自分もそうだったように。

子どもたちには、親が考えているよりも遥かにしっかりとした考えがある。それを伝えるための国語力が備わっていないだけだ。親は、子供のことを常に一人前の人間として接しなければならない。

母親の虚しさ

思春期の子が問題を抱え込んだら、頑として外には出さない。自分ひとりで解決しようとする。小さい頃は何でも話した母親にだって相談しない。母親だからこそできない。

母親は、問題が爆発してから気付き、なぜ相談してくれなかったのかと虚無感を覚える。きっと、うちの嫁もそんな思いをする時が来るんだ。

母親離れは意外とあっという間の出来事なんだろう。それを考えると、その時には夫である私が嫁のフォローをしなければいけない。子供を預け、二人でランチへ行くか、お酒でも飲みに行くか。一番で難しい問題だ…

子供の成長、親の成長、楽しい思い、苦悩、子どもたちへの愛、子どもたちからの何気ない一言に感じる温かさ。人生の面白味が、子育て期間中にはギュッと詰まっている。

流星ワゴン/重松清

重松清の流星ワゴン

38歳、秋。ある日、僕と同い歳の父親に出逢った――。
僕らは、友達になれるだろうか?

死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして――自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか――?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。

講談社BOOK倶楽部

感想

自分が父親から受けた子育てと、自分が息子に対して行っている子育て。その2つを対比して、自分にとって理想の親子関係・理想の父親像を考えながら読める作品だ。

主人公は妻と息子の3人家族。仕事をリストラされた。家庭の仲は崩れ去った…さらに、主人公の父親も危篤状態。そんな絶望の状況から物語は始まる。

その中で、主人公にはたくさんの後悔がある。自分の父親との親子関係。自分の息子との親子関係。妻との夫婦関係。現在は、どれも最悪な状態だ。

自分が後悔している事に対して、別れ道となった時へタイムスリップ。そこへ自分の父親もタイムスリップしてくる。2人は同年齢で出会う設定だ。これが面白い。考えたことはないだろうか?「今、息子は○歳。自分が○歳の時に、父親は〇〇歳だったな。当時の父親はどんな事を思って私を育てていたんだろう」と。

父親の想いと、息子が受け取る感情は必ずズレるものだ。私が息子たちに愛を持って接していけば、必ず厳しく叱りつけるときがある。息子たちの事を信じ切れず、お節介なことを口出しすることもたくさんあるだろう。息子たちを愛してるからこその行動だが、彼らは素直にそれを受け入れないだろう。思春期になれば、その行動を「自分の事を嫌いだからだ」と受け取ってしまうかもしれない。自分が子供の時もそうだったから。親の気持ちは、自分が親になってみなければ理解できないものだ。頭で理解できていても、きっと心では理解できていない。

「流星ワゴン」の中では、その愛のズレが気持ちを温かくさせてくれた。同時に、妻をもう一度本気で愛してみようとも思わせてくれる作品。

とんび/重松清

2008年に現KADOKAWAから発売された。父子の、お互いの成長を描いた物語。

魂が涙する! 日本一不器用で愛すべき父親の半生
昭和37年、28歳のヤスさんに長男アキラ誕生。この日から、「とんび」と「鷹」の長い旅路がはじまった――。著者自らが歩んできた時代へのオマージュを込め、魂で描ききった、愛すべき父親の物語。


KADOKAWAのHPより

感想

主人公のヤスさんは、不器用な父親だ。読み進めていくと「なんでそうなっちゃうの!!!」と苛立つ場面もある。

しかし、父親というのは皆どこかでヤスさんのような一面がある。ヤスさんの不器用な姿に自分を重ね合わせながら、この場面で私ならどうするだろうか??と考える。

その場面というのは、幼児から小学生、中・高校生、大学、社会人へと成長する中で、より複雑になっていく。また、父親としての姿も変えていかなければいけない。

父子の立場も、いずれ逆転する。どこかで息子を一人前だと認めなければいけない。一人前になった息子が父親に対して意見する時、自分にとって不都合な意見だとしてもそれを素直に聞き入れなければいけない。

小説を読む中で、自分に置き換えてそんな場面を想像する時、頭では理解できている。だが、実際にそんな場面に直面した時、頭で考えた正しい行動をとれるだろうか??感情が先に来て、間違った行動をとってしまいそうだ。そんな自分まで想定してしまう。

やっぱり、私はヤスさんだ。

そんなヤスさんになりきって物語を読めば、どの年代の子供を持つ父親でも涙することができる。息子の気持ちを受け止められる、海のような存在になることができる。

岳物語/椎名誠

今でいう子育てブログを書籍化した作品。

椎名誠の岳物語

感想

椎名誠のファンなら読む価値はある。私は特にファンではなかったので、心に響かず。保育園児から小学生まで成長する息子の日常の記録。物語というか、子育てブログを読んでる感じ。

椎名誠が好きで、子育てブログを読むのが好きな方へオススメ。

以上。



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